欧州リーグのキーワードは下克上
- 2017/05/30
- 18:30
Premiership決勝の数時間後に行われたケルティックリーグ、Pro12の決勝はダブリン開催ということでも優勢を予想されたマンスターが、ウェールズのスカーレッツにボロボロにされて、ハーフタイムにはスカーレッツが29-10とリードして試合を決めてしまいました。
6トライ46得点(-22)の多彩な攻撃のタクトを振ったのは3年前、当時カーディフの監督だった某監督によって、スタンドオフ失格の烙印を押されたRhys Patchell選手。

それに反発したパッチェル選手はカーディフからスカーレッツに移籍していましたが、自身が3コンバージョン、2ペナルティゴールを決めただけではなく、攻守に大活躍。
スカーレッツの優勝は某監督のおかげといえないこともありません。ちなみに、某監督推奨のGareth Anscomb選手を司令塔にして戦っているカーディフはリーグ戦で7位に沈んでいます。
スカーレッツは2003~04年シーズン以来のリーグ優勝。ウェールズチームの優勝も6年ぶりです。
そういうことより、劣勢の予想を覆しての優勝の味は格別でしょう。
そして今年はダブリン、アビバスタジアムで行われた決勝戦。観客動員が心配されましたが、アイルランドのマンスターが決勝に進出したことで、スタンドはまずまず埋まりました。
入場者数は44,558人で決勝戦としては最多。これは、これまでもっと小さなホームスタジアムで決勝戦が行われていたためですが、去年はマレーフィールドに定員の半分の3万4千人でしたから上出来です。順番から行くと来年の決勝戦はカーディフですかね。
イングランドではリーグ戦2位のエクセターが首位のワスプスを破り、Pro12では3位のスかーレッツが2位のレンスター、首位のマンスターを連覇しての優勝。今年のヨーロッパの合言葉は下克上なのかも知れません。
例によってひとつだけ我が道を行き、今週は準決勝が行われたフランスも例外ではなく、先週の3位と6位、4位と5位が対戦する準々決勝では、ギリギリの6位でプレーオフに進んだラシン92が、3位のモンペリエを破って準決勝に駒を進めていました。
そのフランスの準決勝はまず1位ラロシェルと4位トゥーロンの対戦が金曜日に行われていました。舞台は準決勝2試合ともマルセイユのOrange Velodromeです。
試合はフランスリーグの大一番らしく、トライの匂いのしない戦いになりましたが、こういう試合になればBrock James選手を擁するラロシェルが断然有利になります。後半開始すぐにもジェームス選手がペナルティゴールを決めて15-6。
このまま押し込んでラロシェルが勝つものと思いましたが好事魔多し。センターのPierre Aguillon選手が、持ち上げて落とすようなスピアタックル。カードの色は?と6万3千人の観客が固唾を飲んで見守る中、示されたのは赤いカードでした。

ここで流れが一変してあとはトゥーロンンの押せ押せの大攻勢。15-6の9点差からLeigh Halfpenny選手のキックによって6点、3点と差が詰まっては絶体絶命。その過程で先発のArthur Retiere、Brock James、Levani Botia選手をベンチに下げたのも、結果的には逆効果。攻撃の武器を失っては陣地を前に進めることもボールを保持し続けることもできず、もちろん追加点どころではありません。逆転は時間の問題です。
そして残り10分のところで5本目のペナルティゴールが決まってついに同点。ここでラロシェルの勝ちはなくなりました。勝負を決めたのはAnthony Belleau選手のこのドロップゴールでしたが、あそこはどう攻めても決勝点を取れていたでしょうね。
このAnthony Belleau選手、エスポアールから上がって今季デビューの新人で先発も3試合目でしたが、ファーストタッチからの落ち着いたプレーぶりは大枚をはたいたこれまでの10番と大差なく、突然ヒーローになったわけでもない感じ。ただ、そのヒーローが、来季は1部に昇格したアジャンに移籍することが決まっているというところが、骨の髄まで大物欲しい病に取りつかれたトゥーロンの病巣かもしれません。
6トライ46得点(-22)の多彩な攻撃のタクトを振ったのは3年前、当時カーディフの監督だった某監督によって、スタンドオフ失格の烙印を押されたRhys Patchell選手。

それに反発したパッチェル選手はカーディフからスカーレッツに移籍していましたが、自身が3コンバージョン、2ペナルティゴールを決めただけではなく、攻守に大活躍。
スカーレッツの優勝は某監督のおかげといえないこともありません。ちなみに、某監督推奨のGareth Anscomb選手を司令塔にして戦っているカーディフはリーグ戦で7位に沈んでいます。
スカーレッツは2003~04年シーズン以来のリーグ優勝。ウェールズチームの優勝も6年ぶりです。
そういうことより、劣勢の予想を覆しての優勝の味は格別でしょう。
そして今年はダブリン、アビバスタジアムで行われた決勝戦。観客動員が心配されましたが、アイルランドのマンスターが決勝に進出したことで、スタンドはまずまず埋まりました。
入場者数は44,558人で決勝戦としては最多。これは、これまでもっと小さなホームスタジアムで決勝戦が行われていたためですが、去年はマレーフィールドに定員の半分の3万4千人でしたから上出来です。順番から行くと来年の決勝戦はカーディフですかね。
イングランドではリーグ戦2位のエクセターが首位のワスプスを破り、Pro12では3位のスかーレッツが2位のレンスター、首位のマンスターを連覇しての優勝。今年のヨーロッパの合言葉は下克上なのかも知れません。
例によってひとつだけ我が道を行き、今週は準決勝が行われたフランスも例外ではなく、先週の3位と6位、4位と5位が対戦する準々決勝では、ギリギリの6位でプレーオフに進んだラシン92が、3位のモンペリエを破って準決勝に駒を進めていました。
そのフランスの準決勝はまず1位ラロシェルと4位トゥーロンの対戦が金曜日に行われていました。舞台は準決勝2試合ともマルセイユのOrange Velodromeです。
試合はフランスリーグの大一番らしく、トライの匂いのしない戦いになりましたが、こういう試合になればBrock James選手を擁するラロシェルが断然有利になります。後半開始すぐにもジェームス選手がペナルティゴールを決めて15-6。
このまま押し込んでラロシェルが勝つものと思いましたが好事魔多し。センターのPierre Aguillon選手が、持ち上げて落とすようなスピアタックル。カードの色は?と6万3千人の観客が固唾を飲んで見守る中、示されたのは赤いカードでした。

ここで流れが一変してあとはトゥーロンンの押せ押せの大攻勢。15-6の9点差からLeigh Halfpenny選手のキックによって6点、3点と差が詰まっては絶体絶命。その過程で先発のArthur Retiere、Brock James、Levani Botia選手をベンチに下げたのも、結果的には逆効果。攻撃の武器を失っては陣地を前に進めることもボールを保持し続けることもできず、もちろん追加点どころではありません。逆転は時間の問題です。
そして残り10分のところで5本目のペナルティゴールが決まってついに同点。ここでラロシェルの勝ちはなくなりました。勝負を決めたのはAnthony Belleau選手のこのドロップゴールでしたが、あそこはどう攻めても決勝点を取れていたでしょうね。
このAnthony Belleau選手、エスポアールから上がって今季デビューの新人で先発も3試合目でしたが、ファーストタッチからの落ち着いたプレーぶりは大枚をはたいたこれまでの10番と大差なく、突然ヒーローになったわけでもない感じ。ただ、そのヒーローが、来季は1部に昇格したアジャンに移籍することが決まっているというところが、骨の髄まで大物欲しい病に取りつかれたトゥーロンの病巣かもしれません。
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