巨額契約と大きなリスク要因
- 2016/07/27
- 18:30
たまたまPro12の人気がないだけで、巨額の放送権契約だけならSuper Rugbyは負けていない、むしろ勝っているという見方もあります。Super Rugby自体、テレビマネーが当時としては破格の資金を投じて作ったリーグでもありますしね。
事実、2011~15年の5年間のテレビ放送権契約は6億1500万NZドル(当時のレートで約400億円)だったとされていて、これはフランスリーグにも大きく先行するものでした。

この放送権契約は2015年に改訂され、というか有利に改訂するために18チームへのチーム増を実現したものでした。その全体の契約は明らかになっていませんが、オーストラリア協会は新しい契約によってオーストラリア協会が受け取ることになる金額は40%以上増加し、5年間で2億7500万豪ドル(当時のレートで約250億円)になることを明らかにしました。

次いでニュージーランドも、この4月に新契約による収入が年額70万NZドル(約50億円)に達することを発表しています。

このあたり、為替レートが乱高下しているので円に直すと同じになりましたが、ニュージーランドの方が取り分が多くなるのが通例で、オーストラリアの金額もこの時点のレートなら、年額は40億円ちょっとに目減りします。これにニュージーランドよりも取り分が多い南アフリカ分を加算すると、円表示ならおそらく年額150億円以上。
これにSANZARがSANZAARになった効果で、協会予算が3倍増したといわれるアルゼンチンが加わりますから単年で160億円以上、5年契約の総額なら800億円を上回ると思われる、確かに巨大な契約です。
だけど、ここでちょっと待った、なのはこの金額がSuper Rugbyだけではなく、The Rugby Championshipまで含んだ契約であること。そしてお金は4分割されて各国の協会に入り、Super RugbyやThe Rugby Championshipだけではなく、国内リーグから草の根まで、要は協会の運営資金にとして使われる性質のお金であることです。
フランスやイングランドの場合はSuper Rugbyとは逆に、公表された金額の他にChampions Cup、Challenge Cup、ヨーロッパ杯関係の契約が別にあり、しかも、その全額がリーグに入るというのが大きな違いがあります。
さらにSANZAARは、従来通りのフォーマット、試合数で大型契約を勝ち取ったTop14とは違って、Super Rugbyの方は、リーグ戦120試合、プレーオフ5試合だった従来の試合数を、リーグ戦135試合、プレーオフ7試合に増やしたことと引き換えの40数パーセント増でした。
その一方で1チームあたりの試合数は16試合から15試合に減少し、チケット販売収入が得られるホームゲームも1チームあたり8試合から7.5試合に減少しました。
だけど、それ以上の問題は、Super18への拡大によって、新たに三つの大きなリスク要因を背負いこんでしまったことでした。
その三つの大きなリスク要因とは、
① 実力的に.Super Rugbyの基準に達する見込みのないチーム(キングス、サンウルブズ)を参加させたこと
② 他のフランチャイズから7千キロ以上離れた都市を本拠とするチーム(ジャガーズ、サンウルブズ)を参加させたこと
③ 3チーム増の結果、リーグのフォーマットが極めて分かりにくいものになったこと
の3点でした。
事実、2011~15年の5年間のテレビ放送権契約は6億1500万NZドル(当時のレートで約400億円)だったとされていて、これはフランスリーグにも大きく先行するものでした。

この放送権契約は2015年に改訂され、というか有利に改訂するために18チームへのチーム増を実現したものでした。その全体の契約は明らかになっていませんが、オーストラリア協会は新しい契約によってオーストラリア協会が受け取ることになる金額は40%以上増加し、5年間で2億7500万豪ドル(当時のレートで約250億円)になることを明らかにしました。

次いでニュージーランドも、この4月に新契約による収入が年額70万NZドル(約50億円)に達することを発表しています。

このあたり、為替レートが乱高下しているので円に直すと同じになりましたが、ニュージーランドの方が取り分が多くなるのが通例で、オーストラリアの金額もこの時点のレートなら、年額は40億円ちょっとに目減りします。これにニュージーランドよりも取り分が多い南アフリカ分を加算すると、円表示ならおそらく年額150億円以上。
これにSANZARがSANZAARになった効果で、協会予算が3倍増したといわれるアルゼンチンが加わりますから単年で160億円以上、5年契約の総額なら800億円を上回ると思われる、確かに巨大な契約です。
だけど、ここでちょっと待った、なのはこの金額がSuper Rugbyだけではなく、The Rugby Championshipまで含んだ契約であること。そしてお金は4分割されて各国の協会に入り、Super RugbyやThe Rugby Championshipだけではなく、国内リーグから草の根まで、要は協会の運営資金にとして使われる性質のお金であることです。
フランスやイングランドの場合はSuper Rugbyとは逆に、公表された金額の他にChampions Cup、Challenge Cup、ヨーロッパ杯関係の契約が別にあり、しかも、その全額がリーグに入るというのが大きな違いがあります。
さらにSANZAARは、従来通りのフォーマット、試合数で大型契約を勝ち取ったTop14とは違って、Super Rugbyの方は、リーグ戦120試合、プレーオフ5試合だった従来の試合数を、リーグ戦135試合、プレーオフ7試合に増やしたことと引き換えの40数パーセント増でした。
その一方で1チームあたりの試合数は16試合から15試合に減少し、チケット販売収入が得られるホームゲームも1チームあたり8試合から7.5試合に減少しました。
だけど、それ以上の問題は、Super18への拡大によって、新たに三つの大きなリスク要因を背負いこんでしまったことでした。
その三つの大きなリスク要因とは、
① 実力的に.Super Rugbyの基準に達する見込みのないチーム(キングス、サンウルブズ)を参加させたこと
② 他のフランチャイズから7千キロ以上離れた都市を本拠とするチーム(ジャガーズ、サンウルブズ)を参加させたこと
③ 3チーム増の結果、リーグのフォーマットが極めて分かりにくいものになったこと
の3点でした。
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- テーマ:ラグビー
- ジャンル:スポーツ
- カテゴリ:Super Rugby 2016
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